U理論を人に説明できるようになる本、「U理論入門」
U理論入門を読み終えました。
U理論本編は半年掛けて読んだことを考えると・・・、およそ1週間で読み終えたこの本はページボリュームだけでは表せない、「入門」の名にふさわしい本となっていると感じました。
本編が持っていた次の課題に切り込んで、U理論を広めるための1冊になっています。
U理論本編の課題
・核心部分がいまいち抽象的。難解
・読んで理解したとしても概念的ゆえ、人への説明が難しかった
・重くて持ち運びづらかった
・読了できない
U理論入門の特徴
・U理論の基本プロセスにフォーカス
・身近な事例紹介を増やし、実生活での例として人へ説明できるようになる
・持ち運びやすさ2倍!
・読了できる…!
U理論の基本プロセスにフォーカス
本編ではいろいろな「U」があるのですが、入門では基本の7ステップにフォーカス。本書のボリュームの40%が、この基本ステップの説明に割かれています。
身近な事例紹介を増やし、実生活での例として人へ説明できるようになる
著者の中土井さんの実体験に基づく、大小さまざまなケース紹介があることが理解を深める助けになります。組織ファシリテーターとして、企業などの組織を第三者的に観られてきたエピソードには、自分の所属する組織に照らしても身につまされる話も多く。。。
特に、日本での事例というおかげもあってか、より身近に、自分ごとに近いケースとして読めました。(ちなみに、エヴァンゲリオンの「ヤシマ作戦」が震災の際にリアル発動されたことへの言及も。これもU理論で説明できるそうな!)
また、中土井さん自身がU理論を日本語訳するにいたったエピソードも、まさにU理論の事例として書かれていて、心に沁みました。
持ち運びやすさ2倍!
ページ数にして、本編は約600ページ → 入門は約420ページ。サイズもひとまわりコンパクトに。
しかし、注目すべきは重量。
本編 約870グラム → 入門 約400グラム。なんと54%も軽くなっています。
(あとがきには、本当は250ページを予定していたところ、事例や具体的なファシリテーション手法の記載を入れていったら結局このボリュームに、、というエピソードも)
読了できる…!
ひとりで読了できました!
最後に
説明が省略されている内容などもあるので、U理論に興味を持った人は本編を読んでぜひU理論の深い世界に身をうずめてみてください。
その前段階として、本書は次のような人にオススメできる本だと思いました。
・本編は途中で挫折したけどリベンジしたい
・U理論を人に説明できるようになりたい
・U理論がどんなものかとりあえず知りたい
では、みなさま、快適なU理論ライフを。
本編(本家)はこちら。
U理論――過去や偏見にとらわれず、本当に必要な「変化」を生み出す技術
- 作者: C オットーシャーマー,C Otto Scharmer,中土井僚,由佐美加子
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2010/11/16
原書だとKindle版もあります。
Theory U: Learning from the Future as It Emerges (Bk Business)
- 作者: C. Otto Scharmer
- 出版社/メーカー: Berrett-Koehler Publishers
- 発売日: 2009/01/01
- メディア: Kindle版