NO LIFE, NO WORK.

人生あってのしごと話。

それぞれの学問のココロ。中小企業診断士の勉強から学んだもの。

*8/16:2. 財務・会計のココロを書きました*

*9/4:各パートの「ココロ」だけいったん書きました*

 

中小企業診断士、という資格があります。

唯一の経営コンサルタントの国家資格、とも言われたりするようですが、試験で問われる範囲はとても広いです。

 

経営理論、人事、マーケティング、経済学、財務会計、法務、工場や店舗などの運営管理、情報システム、情勢、政策・・・

 

今までIT企業で10何年はたらいてきましたが、いかに自分の知識に偏りがあるかを知りました。偏りがあることは良いこととも悪いこととも言い切れないと思いますが、とにかく偏りがあることに気づきました。

 

勉強を始めて半年。知識を問われる1次試験には幸運にも通過したようなので、備忘録的に学んだことを書き残しておこうと思いました。

ここで書き残したいのは、各分野で記憶した知識そのものでなく、それぞれの分野を専門とする人たちがよってたかって知識を体系化するにあたってベースとなったであろう「価値観」です。いってみればそれぞれの分野が持つ「学問のココロ」です。まだまだ浅い理解なので専門の方からはお叱りをいただくかとも思いますが、、自分が勝手に感じ取ったそれぞれの「学問のココロ」を書き残してみたいと思います。

 

専門の偏りというのは、知識の違い以上に「学問のココロ」の違いがあるのだなぁ、というのが自分にとっての一番の学びでした。

 

また、記事の最後ではいろいろな情報源があるうち、インターネット上の情報で大いに参考にさせていただいたものをご紹介したいと思います。(善意のインターネットすばらしい!)

 

1次試験の教科分けにそって書いていきたいと思います。次の7分野です。 

 

1. 「経済学」のココロ

2. 「財務・会計」のココロ

3. 「経営理論」のココロ

4. 「運営管理」のココロ

5. 「法務」のココロ

6. 「経営情報システム」のココロ

7. 「中小企業経営・中小企業政策」のココロ

参考:ココロを教えてくれたインターネット上のページたち

 

1. 「経済学」のココロ

「人類の資源は無限じゃない。どう分けたらみんなが一番幸せになれるか考えよう。ただし、ごちゃごちゃ考えると仮説も出ないから、なるべくシンプルなモデルで考えよう!」

 

「無差別曲線」というものがあります。2種類のモノを持っていたとき、持ってる量とどれだけ嬉しいかを曲線で表してしまえ、というものです。

 

こんな曲線になります。きのこと魚、どれだけ持っていたらどれだけ嬉しいか、というものを表しています。

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ミクロ経済学の基礎より)

 

赤い線だと「魚1匹」と「きのこ1キロ」は同じくらい嬉しい。

青い線は「魚4匹」と「きのこ4キロ」と「魚1匹ときのこ1キロ」は同じくらい嬉しい。(魚ときのこ両方あればよりおいしい料理ができそうですもんね!)

緑の線はそれぞれ量が増えたらもっと嬉しい。(右上に行くほど嬉しい。)みたいな感じです。

 

で、他の人の嬉しさも線に表したとすると、きっと形が違います。(魚好きの人は魚が多い方がより嬉しいでしょう。)

ここからがすごいところで、上の線の形の人と、他の人の線を重ねてみると、それぞれをどれだけ交換するとお互いの嬉しさが最大になるか?ということがわかってしまうのです。(逆さまに重ねたりとか手法はあるのですが、ここでは割愛します。詳しく知りたい人は紹介先リンクの「交換の利益」を参照ください。)

 

こんな線で嬉しさを表現できるの?と考え始めたらきりがありません。「まず、こんな線で嬉しさを表現することにしましょう」という価値観。シンプルなモデルを作って、そこから見出せるものがあることに意味がある、という考え方です。

 

シンプルを追求する経済学のココロ

ケインズさんという名前は知っていたのですが、詳しく知りませんでした。勉強して驚きました。。何に驚いたって、経済学では「ケインズ以降」「古典派」と経済学の歴史を二分させるほどの功績を残しているんですね。知らなくてすみません。。

代表的なものでは、人の消費を C=a+bY で表す、というものがあります。これ、中1で習う一次関数ですからね。ケインズさんすげー。(Cが消費、aは基礎消費、bは消費性向、Yが所得です。aっていう最低限必要な消費額あるよね、所得Yのうちb%くらいを消費に回すとしたら、それで消費額を出せるよね、ということを表しています。いろいろ端折っているところもあるので専門の方からは怒られそうですが…、人の消費がどういものか?というとっても複雑な問題を一次関数、いわゆる比例のグラフ、で示してしまったというところがすごさかと。。)

ちなみに、2015年の年明けころから一世を風靡した『21世紀の資本』のピケティさんも r > g という不等式1つで、「資産を持っている者は労働者よりも、より富を増やしていく」ということを表現していますからね。(rは資本を持っている人が得られるリターン、gは労働で得られるリターン。)経済学のシンプルさ、潔さ、すごいっす。。

 

人類全体がより幸せになるために、モデルを作るからこそ立てられる仮説を大切にする。これが経済学のココロと心得ました。

 

2. 「財務・会計」のココロ

「お金の管理たいせつ。それに会社っていろいろあるけど同じモノサシで測れる必要があるよね。ルールをちゃんと決めて数字で比べられるようにしよう。なんなら指標もいろいろあるから覚えようか?(`・ω・´)ノ」

 

勉強し始めて、自分が一番遠いところにいるな、と思ったのが財務。。ココロを語るにはおこがましい限りです。財務・会計から遠いところにいる人が勉強し始めのきっかけになれば、程度に書くことにします(汗)簿記三級レベルとかでわかっている人は読み飛ばしてください〜

 

自分の最初の理解度はこんな感じでした。

会社の利益って営業利益とか純利益とか何種類かあるよね?
損益分岐点って儲けが出るか出ないかの境目みたいなやつだよねー?
貸借対照表って右上が借金で、えーと、左が資産?総資産?みたいな?

 

まぁ、どっかで読んだからイメージ程度には知っているけど、ほんとうにざっくり。。こんな感じの理解度で始めたもんだから、、「減価償却費が100万円下がった。当期純利益はいくら増減するか?」みたいな問題が出ると、もうお手上げ、でした。
そこに、「CAPMで期待収益率を求めて、加重平均資本コストWACCを求めよ」みたいな問題が出てきたりすると、助詞と動詞以外なに言っているのかわからない、ソレ日本語??状態・・でした。

財務会計と関係ないですが、ITを勉強し始めの人もきっとこんな感じなのだろうか、とも思ったりしました。「SSDをGUID形式でパーティション分けしたものをCIFSフォーマットした。この文章で誤っているところはあるか?」みたいな。わかってる人にはすぐわかるんだけど、単語の意味ががわからないと本当にちんぷんかんぷんな世界ってあるんだなぁ。。)

 

勇気をもらった言葉。

『最初は大変なんですけどー、慣れたらサクサクサクサクできるようになりますから。私も最初はちょっと大変だったんですけどー、それはみんな一緒ですので。最初はちょっと大変なんですけど、一緒にやっていきましょう☆』

 

資格受験といえばTAC?の無料動画より講師のお姉さんの言葉。

 

簿記の仕訳しかり、減価償却費の扱いもしかり。お金に名前をもたせて、その扱いと管理方法を決めているんですよね。まぁ、ぶっちゃけ今までちゃんと練習したことないもんな。最初は誰でも大変なんだな。慣れるしかないw がんばろう。と思いました。

 

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TAC動画チャンネルより)

「私も最初は大変でしたー(ドゥフフ)」とぶっちゃけるTACのお姉さん。

 

いろいろな投資対効果

ROIとかROEってありますよね。リターンオン◯。

この2つ、リターンで指している利益が違うんですよね。ぜんぜん知りませんでした。。

 

ROIは、総資産を分母とした経常利益率。

ROEは、自己資本を分母とした当期純利益率。

 

まぁ、分母が変わるのは良いとして、なんで利益を変える必要あるんだ?と理由がわかりませんでした。調べてみると、株主が気にするのは配当であり、最終的な純利益であり、だからROEが指す利益は当期純利益。ROIは会社が持つ総資産に対して、本業部分でどれだけ利益が出ているかを知る必要があるので、ROIの指す利益は経常利益。

なるほどー。似たように見える指標にもきちんと意味があるんだー、と。

 

会社の状態を数字という共通のモノサシで表す財務会計のココロ

会計も財務指標も勉強すればするほどたくさんのものが出てきますが、それぞれ管理方法も集計方法も決められている。

 

会社のお金の流れをきちんと客観的な数字にすることで、会社の状態を自分で知ることができる、外に知ってもらうことができる。そのために共通のルールでお金を管理することが大切。それが財務会計のココロと心得ました。

 

ちなみに、財務会計初学者のココロとしては、ルールだから覚えよう慣れよう、でもルールを決める上での理由はきっとあるはずだから調べてみるとおもしろい!です!

 

3. 「経営理論」のココロ

「市場ってなんだろう?組織ってなんだろう?人ってなんだろう?

正解のない話だけれども、市場も組織も人も、特性といえる「あるある」が解明されている部分もある。「あるある」を理解して、受け入れて、何かできることを考えよう!」


(とりあえずここまで。鋭意書き途中〜( ´ ▽ ` ))

 

4. 「運営管理」のココロ

「品質向上とか、効率向上とか、すっっごい蓄積されたノウハウありますよ。使わない手あります?あります?」

 内容はまたあとで。


5. 「法務」のココロ

「委任とか請負とかよくわからずに使ってました。すみませんすみません。。

契約も、人の意思も、会社の種類も、株式のやり取りも、ぜーんぶ法律がある。やっぱり知っておかなきゃな。。あと余談だけど、『有限会社』は今は作れなくなったらしいよ!」

内容はまたあとで。

 

6. 「経営情報システム」のココロ

「今やITなしには経営も立ちゆかない時代。。IT専門外の人には難しいかもしれないけれど、経営でどう使えるかを考えるにはITの中の知識もだいじ。

IT専門の人には、経営からITがどう見られてるかとくと思い知れー!

内容はまたあとで。

 

7. 「中小企業経営・中小企業政策」のココロ

「日本の企業の99%は中小企業。日本の企業の99%は中小企業。日本の企業の99%は中小企業・・・

でも、後継ぎいなくて60〜70代の廃業が増えてる切ない!

実はいろいろ支援施策あるので知ってね。融資も支援もたくさん制度あるから!」

内容はまたあとで。

 

参考:ココロを教えてくれたインターネット上のページたち

経済学:

ミクロ経済学の基礎